世界のワイン産地の中で、これほどまでに素晴らしい宝物を兼ね備えた地域はないでしょう。高木の森が、色鮮やかな野の花々を見下ろすようにそびえ立っています。白い砂浜、丸みを帯びた岩、ガラスのように澄んだ海が広がる海岸線には、香りの高い低木が立ち並んでいます。内陸部では、ブドウの木の間にセラーの扉が見え隠れし、ワイン樽が並び、西オーストラリア州でも指折りのレストランが軒を連ねています。その中心にあるのがマーガレット・リバーの町です。

マーガレット・リバー地域の主要な空港はバッセルトンにあり、マーガレット・リバーの町から車で45分ほどです。パースから南へ車で約3時間半のこの町には、小さな未舗装の空港があります。また、毎日運行している長距離バスも利用できます。

マーガレット・リバーの町はのんびりした雰囲気で自然志向、そして芸術的な雰囲気に満ちています。メイン・ストリートには、様々なギャラリー、個性的なカフェ、農産物直売所、サーフ・ショップ、600本のワインを揃えたパブ、そして地元の美味しいアイスクリーム店などが点在しています。住民の多くは、サーフィンやワインに深い情熱を注いでおり、たいていはその両方のファンです。人気のサタデー・ファーマーズ・マーケットで彼らと出会ってみては。

この地域で最高のサーフ・スポットは、車でわずか10分ほど。サーファーズ・ポイントでは、毎年ワールド・サーフ・リーグ・チャンピオンシップが開催されています。高級ワイナリーを訪れるなら、ケイブス・ロードからわき道に入ります。この道には、伝統的なワインメーカーのカレン、バス・フェリックス、モス・ウッドや、あまり知られていない新興のケルビーノ、ミスター・バーバル、ファイン・ワインズ、パッセル・エステートなどが並んでいます。また、この地域には200以上のブドウ園があります。

マーガレット・リバー地域の海岸線では、6月から12月の間、ザトウクジラが飛び跳ねるホエール・ウォッチングのシーズンが長く続きます。低木地帯では、8月から11月の間、ケープ・トゥ・ケープ・トラックや地元民の秘密であるワダンディ・トラックの両側に、野生の花々が咲き乱れます。マーガレット・リバーの位置する西オーストラリア州の南西端は、世界に36ある生物多様性ホットスポットの1つです。

この地域の赤褐色の土の下には、見事な鍾乳石や石筍が見られる鍾乳洞があり、涼しく薄暗い中を歩いたり、ガイド付きの洞窟探検をしたりすることができます。地上には、ぜいたくな隠れ家からティピに泊まるグランピングまで、さまざまな洗練された宿泊施設があり、穏やかな夜を過ごすことができます。