空を見上げてください。西オーストラリアの空を自由に舞う鳥たちが、あなたの心に語りかけてくれるでしょう。
キャロリン・ビーズリーの特集記事
小さくも優雅なオオアジサシ(Greater Crested Terns)の群れは、島の風に乗りながら独自のリズムで飛び回ります。ホバリングしながら、一羽また一羽と羽ばたきのペースを速め、海に飛び込んで浅瀬から魚を捕らえる準備をします。飛ぶ姿は自由そのもので、群れはまるで生命力の象徴のように、この土地や海の風景に生命が宿っていることを示しています。
ロットネスト島(Rottnest Island/Wadjemup)は、オオアジサシをはじめ多くの鳥類にとって重要な巣作りの地です*。この島はバードウォッチング愛好家の楽園ですが、西オーストラリア州の広大で幻想的な自然には、まだ知られていない鳥類の生息地が数多くあります。
ロットネスト島を訪れる方にとって、ターコイズ色の海岸線や乳白色の内陸の塩湖で餌を探すオオアジサシを見つけるのは、ほんの序章にすぎません。しっかり探検を楽しみたい方には、ローラ・ザ・エクスプローラー・サイクリング・ツアーズ(Laura the Explorer Cycling Tours)の1日ガイド付き自転車ツアーがぴったりです。
ロットネスト島のローラ・ホームズ
「ロットネスト島で一番好きな湾はサーモン湾(Salmon Bay)です」とツアー会社のローラ・ホームズは語ります。「シュノーケリングが最高です。島で一番長いビーチで、色合いも上から見た景色も本当に素晴らしいですよ」
この南側の海岸線を自転車で進むときは、代々同じ巣作りの地に戻ることで知られる美しいミサゴのつがいを探してください。
また、セグウェイ・ツアーズWAロットネスト・アイランド(Segway Tours WA Rottnest Island)のガイド、ジェームズ・モリスにアドバイスを聞いてみるのもおすすめです。ジェームズがセグウェイで巡るお気に入りの湾は北部の海岸線にあり、そこではシロクロミヤコドリが波に洗われた砂に赤いくちばしを差し込んでいます。
「リトル・アームストロング湾(Little Armstrong Bay)やパラケート湾(Parakeet Bay)などのビーチを通るのが大好きです。特に南風が吹いている日は最高です。」
ロットネスト島の灯台に向かうセグウェイ・ツアーズWA
ハイキング好きの方には、ワジェマップ・ビディ(Wadjemup Bidi)のハイキングトレイルの散策をおすすめします。ロットネスト島のサンファイアが生い茂る湖畔を散策すれば、印象的なバンドシギや鮮やかな色のオオハシガモに出会えます。また、低木地帯ではアカエリコマドリが跳ね回る姿を見ることができます。
州の最北部へ向かうと、ブルーム(Broome/Rubibi)のローバック湾(Roebuck Bay)の干潟は、世界でも有数の渡り鳥の重要な生息地となっています。四輪駆動車をお持ちのバードウォッチング愛好家なら、こうした鳥類が研究されているブルーム鳥類観察センター(Broome Bird Observatory)への訪問をぜひおすすめします。また、ブルーム・アドベンチャー・クルーズ(Broome Adventure Cruises)のエコクルーズに参加し、シギ類、カワセミ、セイタカコウ、シロガシラトビなどを観察することもできます。
さらに南へ進むと、「オーストラリアのガラパゴス」として知られるアブロホス諸島(Abrolhos Islands)があり、海上も海中も生命に満ちあふれています。ここでは熱帯種と温帯種が共存し、シロハラミズナギドリ、ヒメミズナギドリ、クロアジサシなど、多くの海鳥が巣作りをする場所となっています。シャイン・エビエーション・サービシズ(Shine Aviation Services)は、ジェラルトン(Geraldton)発の思い出に残る遊覧飛行の日帰りツアーを催行しています。自然をもっと満喫するなら、エコ・アブロラス・クルーズ(Eco‑Abrolhos Cruises)の5日間クルーズを予約できます。
オーストラリア南西部のレシュノールシャ・インレットのアカオクロオウム - 写真提供:ショーン・スコット
オーストラリア南西部には、カリ(Karri)、マリ(Marri)、ジャラ(jarrah)の巨木がそびえる森が広がり、他では見られない鳥たちの鳴き声が響き渡っています。マーガレット・リバー・ディスカバリー・カンパニー(Margaret River Discovery Company)のガイド付きカヌーツアーでは、美しい西洋クサインコや、甲高い声で鳴くアカオクロオウムの家族を見ることができます。ケープ・トゥ・ケープ・エクスプローラー・ツアーズ(Cape to Cape Explorer Tours)によるケープ・トゥ・ケープ・トラック(Cape to Cape Track)のハイキングもおすすめです。特に見どころとなるのは、ナチュラリスト岬灯台(Cape Naturaliste Lighthouse)から続くアクセスしやすい区間です。わずか3km 先には、シュガーローフ・ロック(Sugarloaf Rock)があり、ここは9月から2月にアカオシアジサシが巣作りをする自然保護区です。海岸線のヒース地帯では、ムラサキオーストラリアムシクイが、言葉では言い表せないほどの青色で、一年中訪れる人々を魅了しています。
パース(Perth/Boorloo)の中心部でさえ、さまざまな種類の鳥たちが風景を絶えず彩っています。エリザベス運河(Elizabeth Quay)やマチルダ湾(Matilda Bay)を流れる輝くスワン・リバー(Swan River/Derbarl Yerrigan)では、飛び立つ際に水面を叩くコクチョウの羽音がスタッカートのように響きます。コシグロペリカンの家族が魚をすくい上げ、伸びるくちばしが獲物で膨らむ様子も見られます。
オーストラリア北西部にあるエル・クエストロ原生公園の鳥の群れ
都市から島々へ、そびえる森から干潟まで、西オーストラリア州の鳥たちは別世界への案内人です。そこは、訪れる人々が好奇心と驚き、感動に包まれる世界です。渡りや採食から、巣作りや繁殖に至るまで、生命のサイクルは野生のままの自然と言えます。訪れる人々が理解を深めたいと願い、近づいていくのは、カントリーの呼び声に応えているのです。
* 遠くから観察しましょう
鳥たちの安全な生息環境を守るため、必ず距離を保つようご注意ください。また、近くで見ようとして鳥を追いかけることなく、トレイルから外れないようにすることも重要です。巣作りの場所など、注意が必要なエリアを示す標識にご注意ください。
(情報: 2026年2月現在)