ナッシュに会う

ナッシュ・フリードマン

ドリーマーのナッシュ・フリードマンは、西オーストラリア州を拠点に活動する水中シネマトグラファー、写真家、そしてプロデューサーです。創作の視点は、この州の海と手つかずの自然に対して彼女が抱く愛と密接に結び付いています。

西オーストラリア州のニンガルー(Ningaloo)/エクスマウス(Exmouth)地域の出身であるナッシュは、人生の多くを海の中、あるいは荒々しい海岸で過ごしてきました。彼女は、このつながりこそが自分のストーリーテリングへのアプローチを形成していると語っています。

この10年ほどの間、彼女はさまざまな役割を担ってきました。自然史映像の撮影、フリーダイビング、ボートの操船から、Disney+の『シップレック・ハンターズ・オーストラリア(Shipwreck Hunters Australia)』をはじめとする大型ドキュメンタリー作品の制作まで、その活動は多岐にわたります。この作品では、沈没船が点在する、西オーストラリア州の野性的な海岸線を探究しています。

彼女の使命は、美しさを捉えることにとどまりません。作品を通して海洋生態系の脆さに光を当て、西オーストラリア州の「ブルー・フロンティア」(海の未開拓分野)の保護に関する意識を高めようとしています。

故郷の州に根差した情熱を胸に、ナッシュは映像のひとつひとつが西オーストラリア州のワイルドな精神を映し出すよう心がけています。そして見る人が風景や海に魅了されて、やがてそれらを守りたいという気持ちになることを願っています。


質疑応答


自然や野生動物に対する情熱はどこから来ているのですか?
私はずっと動物から大きなインスピレーションを受けてきました。好きなことのひとつは、自然の中に身を置いて、動物が何をしているのか、その行動をただ静かに観察することです。昔からずっと、このようなことに夢中なんです。そんなときは、ふと立ち止まり、目の前にあるものをじっくり受け止めて、その瞬間に意識を向けるきっかけになります。自然や野生動物への愛情は、うまく言葉では説明できません。ただ、ずっと自分の中にあるものなんです。きっと一生消えることのない好奇心ですね!

最初に海へと惹きつけられたきっかけは何でしたか?
私はずっと西オーストラリア州の海に強いつながりを感じてきました。きっと、ビーチから一歩海に入るだけで、すぐに素晴らしい野生生物に出会えるからだと思います。西オーストラリア州には、世界でも屈指の素晴らしい海岸線があります。野性味にあふれ、ユニークで、ときに驚くほど個性的な生き物たちが、大きなものから小さなものまで暮らしています。サンゴ礁で小さな美しい魚たちと一緒に泳ぐこともあれば、ニンガルー(Ningaloo)で雄大なジンベイザメに出会うこともあります。自然にこんなにも近づける、本当に特別な場所なんです。

初めてオニイトマキエイ(manta ray)を見たときのことはよく覚えています。ビーチから泳ぎ出した途端、悠々と泳ぐ大きなオニイトマキエイが目の前に現れたんです。オニイトマキエイは海の中でも特に賢い生き物のひとつで、魚の中では体に対する脳の大きさの割合が最も大きいと言われています。だから一緒に泳ぐと、不思議なつながりを感じるんです... 水の中で優雅に舞う、美しい生き物たちを見ているだけでも。

西オーストラリア州の自然がこれほど夢のようだと感じられるのは、なぜでしょうか?
西オーストラリア州で海に入るたびに、私は鳥肌が立つような気持ちになります。何に出会えるか分からない。それがこの場所の特別なところなんです。毎日が大きな驚きに満ちています。サンゴ礁を眺めていると、小さな魚から、ザトウクジラ(Humpback Whale)やジンベイザメ(Whale Shark)のような穏やかな巨体の生き物まで、さまざまな海の仲間に出会えます。ここには、ほかでは見られないほど多様な海の生物が生息していて、それは本当に恵まれていることだと思います。

素晴らしい野生生物がいるのは海だけではありません。陸にも、森やブッシュランド、砂漠が広がり、オーストラリアを象徴する動物たちに出会えます。特に好きなのは、コーラル・コースト(Coral Coast)で見られるカンガルーやモロクトカゲ(Thorny devil)です。南西部の森でコカトゥー(Cockatoos)やポッサム(Possums)を見つけるのも大好きです。ここでは、どこにいても野生動物に出会えるんです。

自然や歴史への情熱は、あなたの旅にどのような影響を与えていますか?
西オーストラリア州には驚きがあふれています。次にどんな発見が待っているのか誰にも分かりません。野生動物かもしれないし、沈没船かもしれない。あるいは森林地帯の奥深くにある人里離れた場所かもしれません。そうした体験は、心の奥深くに響きます。

西オーストラリア州には、素晴らしい海洋の歴史があります。シップレック・コースト(Shipwreck Coast)やトレジャー・コースト(Treasure Coast)といった場所があり、荒々しく手つかずの自然が広がっています。ビーチに立って海を眺めても、周りに誰もいない。そんな体験ができる場所が他にあるでしょうか?それこそが西オーストラリア州の魅力です。

沈没船は、まるで野生生物を引き寄せる磁石のような存在です。水中に潜ると、そこには個性的な海の生き物と歴史が同時に存在していて、いつも驚かされます。本当に魔法のような光景です。

お気に入りの穴場スポットはどこですか?
西オーストラリア州には海沿いの穴場スポットがたくさんありますが、その中でもお気に入りのひとつがダーク・ハートッグ島(Dirk Hartog Island)です。素晴らしい海の生き物たちに出会える場所だからです。この島は美しく、人知れず入り込んだ湾や入り江、ビーチ、ブロウホールなどがあり、手つかずの自然の魅力が広がっています。ザトウクジラ(Humpback Whale)のような回遊動物たちもこの海域を通ります。本当に訪れる価値のある場所です。

「さあ、夢の世界へ旅立とう(Walking on a Dream)」とは、あなたにとってどのような意味がありますか?
自然を愛する人や自然保護に関わる人にとって、西オーストラリア州はまさに夢のような場所です。ロットネスト島(Rottnest Island)のクオッカ(Quokka)からジンベイザメまで、さまざまな生き物に出会えます。西オーストラリア州内でも、南の海岸から北へ行くにつれて様相が変化します。ブッシュや川、森、海岸線、サンゴ礁など、個性豊かな自然環境が揃っています。私は、未来のためにこうした野生の場所を守りたいという強い思いを抱いています。

ドリーマーとは何ですか?
ドリーマーとは、心を揺さぶるような感動を求めて旅をする人のことだと思います。そして西オーストラリア州には、そんな感動をもたらしてくれる場所や瞬間がたくさんあります。海岸線に沈む夕日、海の穏やかな巨大生物たちと泳ぐ体験、ロットネスト島クオッカに会うひとときなどです。西オーストラリア州は魔法のような魅力と感動に満ちた場所です。ここでは、ふと立ち止まって目の前の光景をじっくり味わいたくなり、時間の流れさえゆっくりに感じられます。

仲間のドリーマーたちについて、どう思いますか?
本当に愉快な仲間たちですよ!そんなドリーマーたちに囲まれていることが、すごいことだと感じています。西オーストラリア州のさまざまな場所から集まった、いろいろな背景を持つ人たちと出会えることに感謝しています。私たちの暮らすこの素晴らしい場所の魅力を、もっと多くの人に伝えたいと思わせてくれる最高の仲間たちです。