ジャラッド・センによる特集記事
ジャラッド・センは、パースを拠点とする、冒険が大好きな写真家です。ジャラッドは、完璧な1枚を求めて、ロックスターのツアーに同行したり、アイスランドで崖からぶら下がったり、タンザニアのサバンナを探検したりしてきました。さらには、番組『オーストラリアンサバイバー』でサバイバル競技に挑戦したこともあります。ジャラッドはこのほど、友人のテス、そして自身のカメラと一緒に、キンバリーのカナナラ周辺で1週間を過ごし、未踏の世界に飛び込んでインスピレーションに溢れる場所や瞬間を探しに出かけました。世界有数のスポットと比べて、西オーストラリア州の手付かずの自然にはどのような魅力があるのでしょうか。

ジャラッド・セン撮影のLake Argyle Resort
このほどのキンバリーの冒険で、最も印象に残っているのは何ですか。
バングルバングル山脈に行くと、必ず息を呑む体験が待っています。朝起きて日の出を見たり、エル・クエストロ荒野公園の上空をヘリコプターで飛んで驚くべき大地を目の当たりにし、驚嘆のミリ・ミリ滝の上に着陸したり。ゼベディー湧水で温泉に浸かったり、エマ峡谷をハイキングしたり...。この全てを1日で行えます。
まだキンバリーに来たことがない人に、どのようにキンバリーを紹介しますか。
ゴツゴツしていて野性味たっぷりです。人の手が入っていません。それでも、とても色鮮やかです。息を呑む景色が広がっています。バングルバングル山脈で赤い岩の間にそびえ立つヤシの木。アウトバックの砂漠が熱帯のオアシスと同居しています。ここ西オーストラリア州にこれほどの自然があることは驚きです。

ジャラッド・セン撮影のエキドナ・カズム
旅の中で予想外だったことは何ですか。
(笑)「キンバリー・シャワー」を浴びるとは全く予想していませんでした。
え、それは何ですか。
キング・ジョージ滝の下で完全に滝に包まれることです… 。ファラウェイ湾のクルーズで水浸しになりました。つまり、船長がボートを滝の真下に接岸させたのです。自然に浸る体験になるとは聞いていましたが、まさか文字通りこのように浸ることになるとは思っていませんでした!

ジャラッド・セン撮影のエマ峡谷
パヌルル国立公園のバングルバングル山脈は、世界屈指の興味深い地質が広がるスポットです。そこでの体験を説明してください。
自分がちっぽけに感じられるほど壮大、という感じです。一面に広がる広大さ、そして有史以前の大地に自分が立っているということ。バングルバングル山脈を体験するのは、太古の大地を訪れるような感じです。ツキイゲの香り、カテドラル・ゴージの残響そして赤と緑のキンバリー。スピリチュアルな体験です。
キンバリー・コーストのファラウェイ湾にも行かれましたね。世界で最も人里離れた場所で荒野リトリートを楽しめるスポットの1つです。遠出して行くに値しますか。
確かに、行くには少し遠出が必要ですね。ファラウェイ湾、つまり遠くの湾と呼ばれているのも納得です。でも、行けば行くほど、さらにスペシャルな冒険が待ち受けています。人の手が入っていない自然を、完全に独り占めできるのです。私たちは、秘境の小川を見つけたり、古代の壁画を見つけたりしました。それに、赤い崖を2本の滝が流れ落ちるキング・ジョージ滝。完全に行く価値があります。

ジャラッド・セン撮影のファラウェイ湾
写真家という目線から...、キンバリー地域のカナナラ周辺で大好きな撮影場所を教えていただけますか。
バングルバングル山脈には、エキドナ・カズムという場所があります。長くて細い岩の亀裂で、写真家にとってはまさに夢の世界です。光がゴツゴツした崖に反射する中で、真紅とオレンジ色が出現します。私は、自然の色の中でこの色が最も好きです。探検していくと、この峡谷は曲がりくねっていきます。そのため、歩いていくごとに、崖と崖の間の光と影は常に変化していき、新たなアングルや視点が出現します。あそこなら、1日中いても飽きません。実際、次に行った時には、おそらく1日中滞在するでしょう!
キンバリーでは、世界屈指の透き通って星が明るい夜空が広がります。天文写真に手を出してみたいという人向けに、何かアドバイスやオススメがありますか。
私が言えることとしたら...、思っている以上に長居する準備をしておきましょう!夜空がとても透き通っているので、あと1枚...、いやあと1枚...、さらにあと1枚というように、ずっとここにいたくなるのです。いつの間にか、夕食を忘れていますよ。写真を撮らない人と一緒に行くなら、長居するよと先に警告しておくと良いかもしれません!

ジャラッド・セン撮影のファラウェイ湾の滝
最後に、初めてキンバリー地域に来る人向けに、何かアドバイスがありますか。
ここでは時間の流れ方が違います。予定を詰め込まないようにしましょう。自然の魅力に浸かれるように余裕を持った日程にして、柔軟な予定を立てましょう。ずっとここにいたいという場所がいくつも見つかるはずです。息つく暇がある予定にしましょう。
地元のガイドはとても博識なので、ガイド付きのツアーを予約しましょう。そして、出会った旅行者にも話しかけてみましょう。旅行者から、旅で最高の写真を撮影できる秘境の峡谷について教えてもらえるかもしれません。
そして、少なくとも必ず1回は、キンバリーを空から体験してみてください。全く違う視点が開けます。
ご自身のキンバリーでの冒険を3つの言葉で言い表すとするとどうなりますか。
広大。古代。壮観。

ジャラッド・セン撮影のパヌルル国立公園のバングルバングル山脈
公開日:2021年7月。