パース(Perth/Boorloo)中心地区(CBD)を流れるスワン・リバー(Swan River/Derbarl Yerrigan)の河口近くに位置するエリザベス運河(Elizabeth Quay/Goomup)は、都会の洗練された空気と水辺ならではのリラクゼーションが出会う場所です。


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壮大な高層ビル群、川沿いのダイニング、文化体験、フェリーや遊歩道へのアクセスの良さなど、エリザベス運河には、パースで楽しいひとときを過ごすのに最適な要素がすべて揃っています。

ブティックホテルでの滞在から、アボリジナル・ピープルが語るストーリーに耳を傾けるツアー、景観クルーズまで――今回の記事では、エリザベス運河で一生忘れられない思い出を作る、とっておきの7つのオプションを特集します。さらに、Dream Collective に加盟する宿泊施設やツアー、そしてパース屈指の川沿いステイも併せてご紹介します。

1.スタイリッシュに滞在する

キー・パース(Quay Perth)は、モダンなスタイルにパースならではのユニークな魅力を取り入れたブティックホテルです。ジ・エスプラネード(The Esplanade)沿い、エリザベス運河の目の前という好立地にあり、川や高層ビル群、街に架かる橋の眺めを独占できます。

また、水辺でのリラックスタイムを満喫できるダブル・ツリー・バイ・ヒルトン・パース・ウォーターフロント(DoubleTree by Hilton Perth Waterfront)も人気の宿泊施設です。バラック・スクエア(Barrack Square)を見下ろすこのホテルは、エリザベス運河に架かる橋まで徒歩ですぐの便利な立地にあり、川沿いの景色を眺めながら、スタイリッシュで快適な滞在を楽しめます。

エリザベス運河に直結する5つ星ラグジュリー・ホテル、ザ・リッツカールトン(The Ritz-Carlton)に滞在すれば、スワン・リバー(Swan River)、キングスパーク(Kings Park/Kaarta Koomba)、高層ビル群の素晴らしい眺めを一望できます。

キーパーパースホテル

キー・パース


2.ツアーを利用して、川沿いをセグウェイや徒歩で探検

エリザベス運河と周辺エリアをセグウェイや徒歩で巡るガイド付きツアーを利用して、普段とは異なる視点で観光を楽しみましょう。西オーストラリア州を代表するセグウェイ・ツアーズに参加して、美しい川沿いをセグウェイで滑走しながらザ・ベル・タワー(The Bell Tower)、エリザベス運河に架かる橋、緑豊かなジョン・オールダム・パーク(John Oldham Park)などの名所を巡り、パースの豊かな歴史や美しい自然について理解を深めましょう。

もちろん、パースでは充実したウォーキング・ツアーも催行されています。オー・ヘイWA(Oh Hey WA)を利用すれば、市内のパブリック・アートや隠れたストーリーをじっくりと楽しめるほか、エリザベス運河のウォーターフロント区域も散策できます。

一方、ヨーロッパ人の入植時代以前のアボリジナル・ピープルの暮らしについて詳しく学べるツアーもあります。ゴー・カルチュラル(Go Cultural)が催行するグーマップ・アボリジナル・ウォーキングツアーに参加すれば、エリザベス運河(Elizabeth Quay/Goomup)を中心に、古代ドリームタイムのストーリーやヌーンガー族の民謡や言葉に触れながら、現存する世界最古の文化に親しめます。

先住民族文化ツアーに参加する

ゴー・カルチュラル・アボリジナル・ツアーズ・アンド・エクスペリエンシズ、エリザベス運河(Elizabeth Quay/Goomup)アボリジナル・ウォーキングツアー


3.傑作「スパンダ」を背景に歩行者橋を渡る

エリザベス運河には、パースを代表するパブリック・アート「スパンダ」があります。全長29mの見事な白い彫刻は、陸・水・空の繋がりを表現しています。スパンダを背景に優雅な歩行者橋が入り江に架かっており、橋からはスワン・リバーや高層ビル群の景観をユニークな角度で楽しめます。

夕暮れ時の写真撮影やデートコースとして人気があるだけでなく、川沿いで静かな時間を楽しむのにも最適なスポットです。夜になると、エリザベス運河の周囲がダイナミックなインスタレーション「EDGE」でライトアップされ、時間と共に色彩を変える光が水面に映り込み、幻想的な光景を生み出します。

スパンダ、エリザベス運河

エリザベス運河、スパンダ


4.水辺でのダイニング

キー・ホテル(Quay Hotel)の地上階、通りに面したカジュアル・カフェ「コミュニティ・アット・キー(Community at Quay)」のコーヒーで朝を迎え、昼はボードウォーク沿いのレストランでゆったりとランチを味わいましょう。ミルキー・レーン(Milky Lane)、ザ・アイランド(The Island)、シックスセンス・ザ・キー(Six Senses The Quay)、6HEAD パース(6HEAD Perth)などが、人気のランチ・スポットです。特別なひとときには、ルーフトップ・バーがおすすめです。HQ バー+キッチン(HQ Bar + Kitchen)、18ノッツ(18 Knots)、ソングバード・バー(Songbird Bar)などでは、川沿いの絶景を見下ろしながら食事やカクテルを楽しみ、極上の瞬間を満喫できます。

エリザベス運河周辺のダイニングスポットでは、カジュアルなブランチや夕暮れ時のカクテルなど、あらゆるシーンで水辺の景色が食事の楽しさを引き立てます。

ソングバード バー、ザ リッツ カールトン

ザ・リッツ・カールトン、ソングバード・バー


5.フェリーに乗って、サウス・パースやクレイズブルック・コーブへ向かう

エリザベス運河から、水上交通を利用してパース中心部の魅力をさらに探索できます。トランスパースのフェリー(Transperth)は、サウス・パース(South Perth)のメンズ・ストリート・ジェティ(Mends Street Jetty)まで定期運航しており、パース動物園(Perth Zoo)や川沿いの人気レストランへ向かう際に便利です。フェリーは日中を通して頻繁に運航しており、所要時間は片道15~20分です。

エリザベス運河からは、リトル・フェリー・カンパニー(Little Ferry Company)が運航するフェリーで、イースト・パース(East Perth)のクレイズブルック・コーブ(Claisebrook Cove)まで移動できます。料金に応じて自由に乗り降りできるこのフェリーは、エリザベス運河、オン・ザ・ポイント(On The Point)、オプタス・スタジアム(Optus Stadium)、クレイズブルック・コーブの間を、一日を通して随時運行しています。このルートでは、フェリーがマタガラップ橋(Matagarup Bridge)をくぐります。


エリザベス運河のリトル・フェリー・カンパニー

エリザベス運河、リトル・フェリー・カンパニー


6.フェリーに乗ってロットネスト島(Rottnest Island/Wadjemup)へ出発

エリザベス運河からは、パース市街地と海に浮かぶ楽園として知られるロットネスト島(Rottnest Island)を結ぶフェリーが運行しており、所要時間は片道約90分です。ロットネスト・エクスプレス(Rottnest Express)とシーリンク(SeaLink)が運航するフェリーは、エリザベス運河のバラック・ストリート・ジェティ(Barrack St Jetty)から毎日出発しているので、急に思い立った日帰り旅行でも、ゆったりした一泊旅行でも、気軽に出かけられます。フェリーに乗り込み、スワン・リバーを下って海を渡り、島に到着した瞬間、白い砂浜とターコイズブルーの入り江が目の前に広がり、愛らしい笑顔のクオッカが迎えてくれます。美しい海岸線が延びるロットネスト島は想像以上に手軽な観光スポットで、現地ではレンタサイクルやゆったりとしたダイニングを満喫できます。

Rottnest Island

ロットネスト島


7.年中楽しめるイベントとパブリック・アート

エリザベス運河では一年を通して、屋外コンサート、マーケット、フード・フェスティバル、ポップアップのアート展示などが開催されます。彫刻作品「ファースト・コンタクト(First Contact)」や、ヌーンガー族のドリームタイム・ストーリーを伝えるピンジャ(Pinjah)・モザイクなど、パブリック・アートが地域の豊かな文化史やコミュニティの物語を生き生きと表現しています。

周辺エリアでは、訪れる時期を問わず常にイベントが開催されており、つい長居したくなる魅力に溢れています。

エリザベス運河は、洗練された都会の雰囲気と自然の美しさが見事に溶け合う場所で、リラックスタイムや文化体験を存分に楽しめます。ぜひエリザベス運河に滞在して、便利な立地と快適な滞在を満喫してください。ツアーや体験を組み合わせれば、さらに充実した時間を過ごせます。

近くを通るフェリーの音で朝の目覚めを迎え、日没時にはルーフトップ・バーからの夕陽を眺めながら充実した一日を締めくくる――エリザベス運河に滞在すれば、パースの魅力を余すところなく体感できます。


(情報:2025年7月現在)