ジュリー・ホスキングによる特集
ロード・トリップでは、目的地と同じくらい旅そのものが重要です。たとえ目的地が素晴らしい場所であっても同じです。オーストラリアの素晴らしさを体験できるだけでなく、共に旅する人たちとの絆も深まるからです。思い出深い旅にするには、ロード・トリップの伝統的な流儀をいくつか知っておくと良いでしょう。オーストラリアのロード・トリップには、昔から続く成功の秘訣が数多くあります。それを知ると、ドライブを楽しんだ道路や訪れて正解だった場所などについての記憶がより鮮明になります。オーストラリアらしい旅を、たっぷりとお楽しみください。
音楽プレイリストを作成する
ロード・トリップで聞く音楽は個人の好みによりますが、オーストラリアの名曲があれば間違いなく盛り上がることでしょう。コールド・チゼル(Cold Chisel)のドライビング・ウィールズ(Driving Wheels)を聴きながらゴールドフィールズ・ワイルドフラワー・トレイル(Goldfields Wildflower Trail)を探検したり、アイスハウス(Icehouse)のグレート・サザン・ランド(Great Southern Land)を聴きながらグレート・サザン・ドライブ(Great Southern Drive)の壮観な景色を満喫したり。グレート・キンバリー・インランド・トラック(Great Kimberley Inland Track)の手つかずの雄大な自然の中を4WDで走るときには、ザ・トリフィド(Triffids)のワイド・オープン・ロード(Wide Open Road)ほどぴったりの曲はないでしょう。

ペレンジョリ、リース・レシュノールシャ(レシェノルティア・マクランサ)
お土産を見つける
地名が前面にくっきりプリントされたTシャツやキャップ、さらにはそれを身につけてその場所で撮った自撮り写真ほど、「アイヴ・ビーン・エヴリウェア(I've Been Everywhere Man) - 俺はあらゆる場所に行った」(ちなみに、この曲もドライブのお供に最適です)というメッセージを伝えるものはありません。また、キーホルダーやビールの保冷ホルダーはいくつあってもいいですよね?オーストラリアでは、こうした商品を少なくとも一つは買うことが義務付けられています。(冗談です…)
新しく伝統を作る
しりとりを延々と続けるのはもう止めにしましょう。携帯電話のカメラが常に手元にある今、新たなロード・トリップの流儀として、SNSにアップしてみましょう。西オーストラリア州のロード・トリップ・アドベンチャー・ビンゴは、皆が楽しく参加できる9つのミニ・チャレンジです。ドライブ中のゲームとして盛り上がることでしょう。日の出(または日没)の風景、おやつバッグの中身、道端の店や宿で見つけた一風変わったお土産などの写真を撮ってシェアしましょう。他の旅行者とスナップ写真を撮り、お店や宿をタグ付けしてください。投稿するときは、@WesternAustralia のタグ付けもお忘れなく!

アルバムをいっぱいにする
最高に美しい環境にいるときに、自分自身(と仲間)の写真を撮らないという人はいないでしょう。西オーストラリア州では、地球上でここでしか見られない種を数多く見ることができます。ロットネスト島(Rottnest Island/Wadjemup)の世界一幸せそうな生き物との写真や、カルナマ-エネッバ・ワイルドフラワー街道(Carnamah-Eneabba Wildflower Drive)での目を見張らんばかりの花の絨毯の中で立っている写真が撮れるかもしれません。キンバリー・ウィルダネス・ループ(Kimberley Wilderness Loop)の鮮やかな青空と黄土色の風景の鮮やかなコントラストを背景にした写真が撮れるかもしれません。どの写真も、多くの人の羨望の的となるでしょう。(これはロード・トリップ・ビンゴの3つ目のゲームです)
旅の途中でどこかに立ち寄る
車だけでなく、乗員にもにエネルギーを補給できるような休憩を計画しましょう。エスペランス(Esperance/Kepa Kurl)から美しいグレート・オーシャン・ドライブに沿ってドライブして、ターコイスブルーの入り江の木陰でピクニック休憩するのも素敵です。ニンガルー(Ningaloo/Nyinggulu)へと続く、万華鏡のように美しいコーラル・コースト・ハイウェイ(Coral Coast Highway)沿いのロードハウス(燃料補給や食料調達、宿泊などの目的で利用できる複合施設)までドライブし、世界一優しい巨大生物との出会いに胸を躍らせるのもいいでしょう。ロードハウスで燃料を補給したら、ピルバラの中心地に向かい、ミートパイを頬張るのもいいですね(もちろんソースを付けて)。

ニンガルー、エクスマウス・ドライブとジンベイザメ
おやつも忘れない
西オーストラリア州出身のF1ドライバー、ダニエル・リカルドは、最近コーラル・コースト・ハイウェイで行ったチャレンジで、アレン(Allen's)のストロベリー・アンド・クリーム(Strawberries and Cream)のキャンディを要求したそうですが、このキャンディはお好きですか?もしかしたら、スネーク(ひも状のグミ)や他の箱入り菓子や袋菓子、お好みのポテトチップスの方が良いかもしれませんね。ちょっとしたお楽しみのために、好きなおやつを同行者の分も荷物に詰めると、旅の楽しさも倍増するでしょう。
ルートは自分で決める
見どころがたくさんあるので、思いのままのルートを行きましょう。パース(Perth/Boorloo)からピナクルズ(Pinnacles)への日帰りツアーに出かけ、立ち並ぶ古代の砂岩に夕日が神秘的な輝きを放つのを眺めるのもいいでしょう。本当のアウトバックを探検したいと考えていますか?きらめく海から何百万年もかけて作られた豊かな赤い峡谷まで続くワール・ウェイ(Warlu Way)に沿って、神話のウミヘビの道を辿り、ピルバラのアボリジナルピープルに伝わるドリームタイムの伝説について学んでみましょう。お腹が空いてきましたか?サウスウエスト・ネイチャー&ワインドライブ(South West Nature and Wine Drive)を走ってみましょう。ここには、輝く海から背の高い森の中に至るまで、世界クラスのワイナリーが数多く存在しています。どの道を行けばよいのか決められない場合は、ロード・トリップ・クイズに挑戦して、西オーストラリア州で自分に合ったルートはどれか、調べてみましょう。

ナンバング国立公園、ピナクルズ
絵ハガキを送る
今の時代誰でもSNSを通してさまざまなことを共有しているとはいえ、美しい訪問先から大切な人に絵ハガキを送るというのは、特別な趣があります。もちろん、自分宛てに送っても構いません。その場所で、その時間に何を感じたのかを絵ハガキに書いて、故郷に送ってみてはいかがでしょう?家に帰ったときには、多くの思い出が待っています。ロード・トリップは、その一つ一つから作られています。
回り道をする
思い切って人と違う道を進んだときに、最も記憶に残る体験ができることがあります。旅を急ぐ必要はありません。左に曲がって、人けのない静かな湾を見つけてみましょう(カンガルーが見られるかもしれません)。右に曲がって、田舎町のパブで地元のフレンドリーな人たちとゆっくりランチを囲むのもいいでしょう。車を停めて、ワイルドフラワーの匂いをかいでみたり。回遊中のクジラを眺めたり。アウトバックのステーションで、満天の星の下、キャンプをしたり。自分で作る旅です。心のままに行きましょう。

メレンバイ・ステーション・ステイ
2023 年 9 月に発行。